日本語話者であれば、「ふれあい」という単語が「触れる」(touch / contact)と「あい」(合い、相互関係を示す依存名詞)との合成語であることはすぐにわかることだろう。それら構成語の意味から単純に類推すると、「ふれあい」は相互接触(mutual touch / contact)を意味すると考えられるが、日本語話者であればこの単語がそのような原義を超えて使用されていることは直感的に誰もが知っている。少なくても、以下のような用法は一般的なものとは言えないだろう。
インターネットを通じたふれあい
暴力団員と政治家とのふれあい
地元企業幹部同士のふれあい
IT技術に関する専門家同士のふれあい
一方、以下のような用法に対しては、違和感はあまり感じられない。
幼稚園児と先生のふれあい
自然とのふれあい
老人ホームでの演歌歌手と高齢者のふれあい
看護婦と患者とのふれあい
このように考えると、ふれあいという単語は以下の範囲で適用されるといえる。
基本的に社会的に善と考えられる範囲(福祉・教育・環境保護など)でのみ使用
情緒的なつながりを重視し、理知的な知識の交換や政治的・経済的利害の調整などという意味での接触は含まれない
インターネットや携帯電話など情報機器を通じたものではなく、あくまでも人間同士(あるいは人間と動物など)が直接接触することが必要